子どもたちには、「愛してるよ」と
言葉で伝えることを
大切にしています

中国人の夫とは中国武術を通して出会い国際結婚。価値観の違いを認め合い、自由に意見を交わせるいい関係だと思います。
母になる前の「子どもを産んだら自然と愛おしみが生まれ、穏やかな育児生活」という妄想は癒着胎盤という現実に打ち砕かれました。激痛と麻酔の影響で精神バランスを崩した私は追い詰められ、一気に子育てに対する自信を喪失。泣き続けるわが子を抱えながら、ふと考えたのです。昔の母たちはどうだったんだろう?と。防空壕で命の危険を感じながら夜泣きの子を抱えているとしたら…と思いを馳せると、「泣いたっていいんだよ。平和な時代だから」と不思議と気がラクになりました。
ポジティブに思考チェンジすることを習慣化。成長の喜びを実感しながら少しずつ母になっていくことができました。愛情は求めるものではなく注ぐもの。何事も教えるのではなく見せること。毎日のハグ、「愛してる」「生まれてきてくれてありがとう」と、言葉で伝えることを大切にしています。
コロナ自粛中も子どもたちは、遊びに行きたいと無理を言うことなく、親としては助けられました。私は、音読を聞いたり課題を出して確認したりと勉強のフォロー。時にはゲームや動画を一緒に楽しみながら、「このゲームはどこが面白いの?」「批判的なコメントが書かれるのはなぜ?」と尋ね、考える力や表現する力を養う工夫をしたり。
約2か月間、私はリモートワークで夫は休業状態。「命あるだけありがたい」と言いせっせと植物を育てていました。こうした親の姿が子どもの価値形成につながるはず。不安を抱えつつ心を穏やかに保ってくれる夫に、心から感謝です。

(話/王 麗華さん)

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