半径3メートルの世界
親子の日 Press 2022年1月8日

お母さん大学サイトにある、母ゴコロの記事は、半径3メートルにある世界を表現した記事ばかり。

未熟だった30年前の私は、半径3メートルにある世界の意味も、価値も、わかっていなかった。それが、この年になってようやくわかってきた。お母さんたちが、日々それを教えてくれている。

半径3メートルの中で、わが子と四六時中向き合う苦しさ。SNSの秒速で流れてくるキラキラ輝いているお母さんの姿に、私はここで何をしているのだろうとモヤモヤする日々。半径3メートルの世界には、インスタ映えする写真も、いいね!もない。

だが私は、半径3メートルにある世界を綴ったお母さんたちの記事や写真に、とてつもなく大きな未来を感じている。なぜならそこには、見栄も欲もなく、あるのは、わが子を思う母ゴコロだけだから。

長い母歴の中で、わが子と生きる半径3メートルの世界はあっという間。いつしかわが子はそこから飛び出していく。そして幼い頃の記憶は消えても、半径3メートルの世界は、永遠にわが子の心に焼き付いている。

立教大学の教授で、人材開発で著名な中原淳氏の著書に面白いことが書いてあった。どんな巨大企業でも、大切なのは「半径3メートルの世界」だと。

ーーアマゾン・ドット・コムには「Two pizza team:ツーピザチーム」という言葉があるそうです。チームで、もっとも生産性や創造性が上がるのは「2枚のピザでみんなの食事が足りるぐらいの小さなチーム」だということです。(「チームワーキング」中原淳・田中聡共著/JMAM刊)ーー

リモートワークが効率的だという反面、働きがいをなくしている人も多いという。だからこそ、人と人が関わる半径3メートルの世界が大事だと、中原氏。
家庭でも職場でも、起こっている課題は同じなのかもしれない。

お母さん大学生・吉村優さんの母ゴコロの記事で見つけた、娘さんの素敵な言葉。「虹のすべり台をすべって、お母さんのところへ来たんだよ」

半径3メートルの世界の価値がわからず、今も、たった一人で苦しんでいるお母さんがいるのなら、伝えたい。

虹のすべり台をすべって、母のもとへ来てくれたわが子と、半径3メートルの世界を楽しめるなんて最高! 一緒にピザを食べながら、あふれる愛を書き綴ろう。いつの日か旅立つわが子を、最高の笑顔で送り出せるように。

(藤本裕子)

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