あれは「上弦の月」といってね、これから満月に向かうんだよ。ちなみにどうして「三日月」っていうかというと…と、月について延々と語る小4長男。そして年少の次男は、えいっ! えいっ!とジャンプ。
ぼくまだちっちゃいから、おつきさまつかめないなぁ。100さいになったらつかめるかなぁ?ーー
МJプロ・天野智子さんの記事だ。お兄ちゃんも4歳の頃は、お月さまに向かってジャンプしていたのだろうか。わが子の成長に感動する母とかわいい2人の様子に、お月さまはにっこり。そんなシーンを描いた記事に、読んだ人はほっこり。
全国の小中学校で行った「問題行動・不登校調査」(文部科学省)では、2020年度に不登校だった児童生徒は、前年度比8・2%増の19万6127人で過去最多。また、新型コロナウイルスの感染回避のため、長期間にわたり登校しなかった小中高生は3万人を超え、コロナ禍が子どもたちの生活に変化を与えたという。
さらに、小中高の自殺者は、前年度から98人増の415人で、こちらも過去最多。文科省は「家庭で居場所のない子どもたちの救いになっていた学校がコロナ禍で休校になり、行事も中止や延期になった影響もある」とみている。
だが果たして本当に、コロナの問題なのか…。
「問題行動・不登校調査」というタイトルも、どうして腑に落ちない。
一方ここへきて世の中は、一気にオンライン化が進み、働き方改革を実現した企業も多い。仕事の現場はどんどん変わっているというのに、教育や
家庭の現場はなかなか変わらない。
『パパ、お月さまとって!』(エリック・カール作/もり ひさし訳/偕成社刊)という絵本。
ある日、美しい月を見た女の子は、お月さまと遊びたいけれど、背伸びしても跳んでも、お月さまには届かない。そこでパパに月を取ってとお願いする。そしてなんとパパは…長い長いはしごを持ってきて山にかけ、月を取りに行くというお話だ。
わが子の願いを叶えるためなら、何だってできちゃうパパは、女の子にとって、やさしくて最強のパパに違いない。
絵本の中のお父さんは、全力でわが子を笑顔にした。では私には、何ができるのか、何をすべきなのか? さすがに月にはのぼれない。ならばいっそのこと、わが子を照らす月になろうか…。

(藤本裕子)

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