【テキスト版】第5回・オンライントークライブ

展示会場の帝国ホテルプラザ内ギャラリー「間/AIMA」、西表島、スタジオの3カ所をZOOMでつないでのトークイベント。

ゲスト出演は岡崎友子(T)さん。ホストにブルース・オズボーン(B)と井上佳子(Y)。MC関智(S)の進行で実施しました。

展覧会のテーマ「NATURE CALLS」にちなんで、海の環境などを中心に話が弾みました。

 

関智(以下Sと表記) :こんにちはー 、皆さんお待たせしました。 

今日は、嵐の東京からお送りしたいと思います。なんとブルースが、東京の玄関口・帝国ホテルで現在、展覧 会を開催中ということです。その会場とゲストの 岡崎さんを西表島からお招きし てZOOMでお話ししたいと思っていますが、しかしブルースとまだつながってないんです(汗)。

まずは、岡崎さん よろしくお願いします!

 

岡崎友子(以下Tと表記)  :よろしくお願いします 。

 

S :岡崎さんは、現在西表島にいらっしゃいますが、そちらは快晴のようですね。東京の僕は、台風の影響で、明日の予定はキャンセルされました。

 

T : 西表島は晴天ですが、沖縄も本島は荒れてるみたいです。

 

S :えー、そうなんですか。西表島は沖縄本島から何キロくらい離れているのですか?

 

T :ちょっとわからないですけれど、 飛行機で1時間ちょっとかかるんです。

 

S :では、400キロくらい離れているのですね。 

 

T :私が着いたその日から、電気が復旧したんですけど、その前の3日間くらいは 、ずっと停電だったみたいです。ス ーパーに買い物に行きましたけど、何もなかったんですよ。

 

S :では友子さんは晴れ女 かもしれないですね。

 

T :今回は、なんだか思う通りに天気が動いてくれる感じがしています。 

 

S : ブルースと佳子さんのお二人 は、お住いの葉山から出て、嵐の中を帝国ホテル に無事到着してるのですが、まだZOONがつながってないんです。 

これで完全に 段取りがめちゃくちゃになっていますけど、ブルースの作品を見るのを後回しにして、作品を撮影することになった、そもそものきっかけは、友子さんの友人だということらしいですね 。まずは、その辺のお話をお聞きしてよろしいでしょうか?

 

T :ブルースの写真展の会場に大きく飾ってあるビーチサンダルの写真が、なぜブルースの手元に届いたかという話ですね。それは20年近く前のことなんです。ハワイとグアムの間にマーシャル諸島という環礁があって、その中にあった小さな無人島に波を求めてボートで行った時のことです。漂着していたゴミの中にもうボ ロボロになって使えものにならないビーチサンダルが いくつもあったんです。それを見た友人が「 こういうのを集めている友達がいるんだよね!」って言って、お土産に持って帰るために集めてたんです。「そんなコレクションし てる 面白い人がいるんだ!」って、その時思ったんです。ブルースの展覧会の作品を見て、 そのお友達っていうのがブルースさんだったんですよ。本当に驚きました。

 

S :紹介が遅れましたが、岡崎友子さんは、プロのウィンドサーファーの第一一人者で、いろんな大会で活躍されているかたです。

ハワイに移住されてマリー スポーツをやりながら海の環境活動をやられています。

 

T : 海が好きで、海に関することをなんでもやっていたら、だいじな海が汚れている事が気になりだしていろいろとかかわることになったんです。私は 海から全 てをいただいているような立場なので、動物が苦しんでいたり生物が消滅してしまうという話を聞くと胸が痛みます。何かできることはないかって考えてるんですけど、実は、無力だと自覚する事が多いです。

 

(ここでブルースとZOOMが繋がる)

 

S :段取りがめちゃくちゃで話が前後しますけど、改めて展覧会の紹介をします。

今日は、ブルースさんの「NATURE CALLS」っていう展示を帝国ホテルでやられてるので、そのご紹介をしたいと思います。

 

井上佳子(以下Yと表記)  :雨がとてもすごいので、あまりお客様は来ていないのですけど、先日会場の映像を撮ったものがありますので、まずは会場の様子をみてください。

 

(会場の様子を撮影した ビデオを上映)

 

S :いいですね〜。15年前のゴミが帝国ホテルに展示される時代ですよ! 

 

Y :なんかこうやって見ると、なんかゴミでも懐かしい気がします。

キャンバスにプリントしてある作品もありますし、キャンディージャーに入ったゴミも展示しています。ブルースの写真をプリントしたT シャツやエコバッグは販売しています。 

 

S :こんな風にして作品になると、ビーチでゴミを拾うのは「ゴミ拾い 」っていうより「 宝探し」!みんなもそう思ってゴミを拾ってくれたらいいですね。 

プリント サイズ どのくらいですか? 結構大きそうですね。

 

Y :プリントのサイズは縦が1.8mくらいですね。 

 

S :そんなに大きいんだ!!私より大きいねー 

 

Y :普段はビーチサンダルをこんなに大きくしてみないから結構迫力はあります。人間も年齢とともにシワができて味わいのある顔になるように、波間を漂い、潮に揉まれ、太陽の光を浴びて海岸に辿り着いた漂着物には風格があります。 

 

S :アートとして完成した、いわば文明批判ですね。

 

ブルース・オズボーン(以下Bと表記):一番最初に集めたのはシーグラスだったんですけど、そのうちに流木とかも集めて、 そうこうするうちにカラフル なプラゴミが目に入って集め出しました。ゴミという感覚よりは、キレイだから集めたっていう感覚です。 キャラクターのフィギュアとか拾った日は「大当たり」っていう感じ。楽しみながら集めてましたね。最初は。

でも、だんだん、このゴミが海を汚し、生命を脅かしているという事を知って、また違う見え方になってきました。 

 

S :実は海に流れてくるゴミの多くは街のゴミだと聞きましたが!

 

Y : 海のゴミは海辺に住んでいる人や海遊びをする人たちだけの 問題じゃないんです。みんなで一緒に取り組まないと解決できません。

 

 S :今回の展覧会はいつまでですか?

 

Y :本当は9月30日が最終日の予定でしたけれども、 10月23日まで 延期になりました。 

 

S :嵐が収まってから伺っても大丈夫ですね。

 

Y :ぜひ、晴れた日に 来てください(笑)。 

 

S :友子さん の現在の活動などを教えてください。

 

T :相変わらず、海で動き回っています。今はウィンドサーフィンだけでなくって新しいスポーツがど んどん出てきましたから、いろいろ挑戦しています。ピンっていう海上でジャンプしたり波に乗ったりするものや、サップ サ ーフィンとか。

 

S :飛行機の羽みたいのが 板の下について 浮き上がるようなのを映画で見ましたよ。

 

T :アメリカの プロの人が開発したモノですね。スピードも出ますよ。それに 羽みたいなのを手に持ってするウィング フォイルっていう新しいモノもあります。私たちの先輩かが多種多様のアイディアを考え出してくれるので、本当にいろいろなタイプの道具がありますね。 風と波に合わせてその日の条件にあったものを選んで、自分も練習をかねながらツアーをやっています。

 

S :「Trash2treasure 」という活動の事も教えてください。

 

T : 「Trash2treasure」は、“拾ったゴミを宝物に!”という思いでやっています。以前は、シーグラスとか陶器のかけらとか拾うことが多かったのですが、今はダントツでプラゴミですね。色が綺麗なのでモザイ クにしてカードでも作ろうか、みたいにして始めたのが、「Trash2treasure」のきっかけです。

ネットで ブルースさんが「自慢会」という会のことを知って、是非参加したいっていつも思っていました。 「自慢会」は、拾ったものをみんなで見せ合って自慢する会らしいのですが、そんな遊び心のあるイベントが羨ましいなって。 

 

S :ビーチでゴミ拾いをした後でワークショップをしているのですよね。

 

T :ワークショップでは、拾ったゴミを使ってアート作品にしたり、楽器を作ったり、ドレスを作ったりしています。作った楽器で演奏会をしている仲間もいます。 

拾ったものを集めてウルトラマンを作ったり、バルタン星人 作ったり、みんなそれぞれクリエイティブ な感性が素晴らしいです。ペットボトルのキャップが可愛いドラえもんになったりすると、ゴミに対しての思いも違ってくると思います。

 

S :問題意識を持つこともだいじですけど、楽しむことが継続の秘訣でしょうね。

 

T :さっき話に出た、ゴミから作った楽器で音 楽を演奏している仲間の映像を見てください。

「海洋ゴミ楽器集団ゴミンゾク」っていうグループの名前です。

いろんな楽器の作り方がオンラインにでているので自分で作ることもできますよ。

 

※URLを掲載

 

B :みんなで演奏をやりたいですね。

 

Y :葉山でしたいです。もっともっと 、いろんな楽しいことに発展しそうだし、今回の出会いは最高ですね。 

 

S :東京もちょっとだけ雨が 収まってきました。

 

T : こっちは天気もいいので、このトークイべントが終わったら海に出て生徒さんと一緒にウインドサーフィンをしてきます 。 

 

S :いいな〜〜。

 

B :20年近く前からビーチサンダルのご縁でつながっていた友子さんと、今回やっと会えて話しできて 嬉しかったです。

 

S :ここで、 「私が未来に残したい贈り物」ということでメッセージをお願いします。 

 

T : 私からのメッセージは「アロハ、アイナ」。 昨日 大急ぎで ゴミを 拾って作ったので見てください。私から次世代へのプレゼントです。

 

S :どういう意味か説明してもらえますか。

 

T :「アロハ 」は皆さん、ご存じですけど「アイナ」っていうのは 自分たちの住む土地とか 海とか山とか全部のことを愛しましょうという意味が込められています。「アロハ、アイナ」の気持ちを持って自分たちの居場所を大切にしてほしいなっていう願いです。私もその気持ちをずっと持って生活していますし、これから先も私たちの住む地球をそういう気持ちでだいじにしようという思いを込めて作りました。

 

S :ゴミアートのメッセージは初めてです。 色合いもいいですね。 

 

T :実は、私たち「Trash2treasure」も、オンラインでコンクールをやっているんです。皆さんもぜひ 作品を応募してください。 ブルースさんも佳子さんもいつか審査員になってほしいです。

 

S : ブルースさん、 もうそろそろ時間なんですが、最後にお伝えすることありませんか?

 

B :「親子の日」というプロジェクトも「NATURE CALLS」も、最初は好奇心から始まったことです。そして楽しく続けているうちに、いろいろな発見がありました。今日、友子と話して思ったのは、何事もまず、 好奇心が大事だということでしょうね。 何か面白いものというアンテナに伝わる声を忠実に受信すると、その好奇心の先にあるものが見えるのじゃないかと思います。

 

S :今日はありがとうございました!

これからも、第6回 7回 とゲストをお招きして続けていきますので、乞うご期待ください!

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